投稿日:2022年10月26日 | 更新日:2023年12月15日
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率直に言って、私は宮崎県の油津がかなり好きです。カープゆかりの地だからって理由だけじゃありません。国登録有形文化財のレトロな建造物がたくさんあって、散策が楽しいからです!
そこで今回は、歴史的建造物を中心としたおすすめの油津観光スポットを紹介します。堀川運河や油津赤レンガ館といった定番観光スポットを中心に、周辺の見どころもご案内。では出発です!
※2022年10月現在の情報をもとに書いております(写真は2018年4月撮影)。
男はつらいよ!堀川橋と堀川運河
最初に向かうのは、油津駅から徒歩約10分の堀川橋。周辺には、堀川運河の眺めや堀川資料館といった見どころもあります。
男はつらいよロケ地になった堀川橋
1903年(明治36)に完成した堀川橋。長さ21m、幅5.7mの石造アーチ橋。とっても美しい橋です。国の登録有形文化財に登録されています。
明治の中頃までは木造の橋だったのですが、永久橋を望む地元の方の声を受け、4年の歳月をかけて石橋になったと案内にありました。
堀川橋は、映画『男はつらいよ』のロケ地になったことで知られています。ここで寅さんとマドンナ(蝶子)が出会ったそうです。あらロマンチック。
余談ですが、私の父は寅さんになるのが夢だそうです。
近くには油津の由来・吾平津神社も
堀川橋は吾平津神社(あひらつ じんじゃ)へつながる参道になっています。吾平津神社に祀られている吾平津媛(あひらつひめ)は、油津という地名の由来だと伝わっています。
吾平津神社は「乙女神社」って名前で親しまれてるので、堀川橋は「乙女橋」って愛称でも呼ばれています。
堀川運河の眺めを楽しむ
堀川橋の上から堀川運河を見てみましょう。
飫肥藩が飫肥杉を運ぶためにつくったという、堀川運河。水がきれいで、のどかで、とても癒される景色でした。
反対側の景色。右側にある木造の建物が気になるので見てみましょう。
飫肥杉で造られた堀川資料館
「ちょっとくらい川の水位が増しても大丈夫」と言わんばかりの個性的な形。堀川運河で運ばれてきた、飫肥杉で造られているそうです。現在は堀川資料館になっています。
道側から見ると、割と普通の建物でした(重厚感はすごいけど)。入場は無料。中には男はつらいよ関連の資料や観光パンフレットなどがあります。
トイレが併設されてて、とってもありがたかった思い出(笑)
見事なレトロ建築物!杉村本店
堀川資料館から油津港方面へ歩くこと、約5分。
国道220号線沿いに、これまた重厚感のある建物があらわれました。
国の登録有形文化財プレートがあります。やっぱり只者じゃないですね。近すぎるので、反対側の歩道に移動して全体を見てみましょう。
これはすごい!現役の金物店で、杉村本店(杉村金物本店主屋)といいます。1932年(昭和7)築。木造3階建てで、1階がお店、2~3階は住居になってます。
銅板で覆った壁が美しすぎる……。戦時中には銅板を供出(=政府に売る)したため、戦後に復元したそうです。
縦長の窓は洋風スタイルを取り入れてるのだそう。歴史的建造物が好きな人は、絶対に生で見ることをおすすめします。
「杉村本店は宮崎県建築百景にも選ばれている、油津を代表する建築物」と、案内にありました。百景全部見たいなあ。
余談ですが、こういう歴史的建造物を見ると、トイレがどうなってるのか気になっちゃうのは私だけでしょうかね??
油津赤レンガ館に到着!ご当地マンホールも
杉村本店から歩いて1分くらいの場所に、油津赤レンガ館はあります。細い道沿いにあるので、建物の全体を撮るのが難しい。
ちょっと違う角度から見てみたら、壁の一部が蔦に覆われてました。赤レンガと蔦の葉。いい取り合わせですね。
1922年(大正11)築。国の登録有形文化財に登録されています。
もともとは「旧河野宗泰家倉庫」だったとのこと。飫肥杉の材木商だった河野家の主屋を2階建てに増築したのにあわせて、倉庫として建築したそうです。
油津赤レンガ館の中に入ってみる
油津赤レンガ館は無料で中に入れます。出入口がアーチ状になってるのが、レトロでいい感じです。
館内には油津の歴史を伝える写真などを展示。ほかにも売店や休憩スペースもありました。
散策で歩き疲れたので、ちょっと休憩。売店にあったモナカアイスを買いました。ミネラルウォーターを使用した手づくりを販売する「なかつや」のモナカアイスです。
中はバニラアイスなんですが、ミルクシャーベットのようなシャリシャリ感があって、あっさりした味わいでした。
ちなみに、なかつやの店舗は油津駅のふたつ隣の飫肥駅前にありますよ。
油津赤レンガ館から続く、細い道
油津赤レンガ館の裏手には庭があり、細い道が延びていました。
道なりに歩くと隣の家に入っちゃうけど、大丈夫みたいです。曇りガラスや波ガラスがはめ込まれた窓が、レトロ感あふれてて素敵。
お隣も広い庭がありました。お地蔵さん(?)も並んでいます。
庭を歩いてきた家がこちら。旧河野宗奏家です。油津赤レンガ館を造った河野家の主屋兼炊事場だったとか。国登録有形文化財です。
建てられたのは江戸時代の1830~1867年。大正時代の1922年ごろに、2階建ての座敷を増築。赤レンガ倉庫を建てるきっかけになった主屋の増築はこのことかな?
また座敷が道から少し後退してるらしいのですが、マニアックな見どころ過ぎて私には分かりませんでした。
旧河野宗奏家の庭を突き抜けて道(=わかば通り)に出ると、正面の家にも案内板が。渡邊家住宅主屋というそうです。油津における江戸時代の商家を代表する建築物とのこと。
先祖が京都から来たため、昔は油津の「京屋」と呼ばれてたのだそう。現在は「京屋酒造」を営んでいる酒造会社となってます。
こちらも国登録有形文化財。江戸時代(1830~1867)築で、その後、1926~1988年に増築もされています。
油津赤レンガ館とその周辺は、国登録有形文化財の歴史的建造物が密集した、レトロ建築ファンにはたまらないエリアでした。
油津で旧日南市のご当地マンホール蓋も発見
最後は、私の旅でお決まりのご当地マンホール蓋。
旧日南市の市の鳥だったカワセミが描かれてます。消火栓の蓋に市の鳥が描かれてるっていうのが、結構珍しくて気に入ってます。
ちなみに日南市は、2009年(平成21)に日南市・北郷町・南郷町で合併して新たな日南市になりました。
こんな感じで、最後はマンホール蓋で歴史を感じた油津観光。味わい深い歴史的建造物が多く、レトロ好きにはたまらないスポットでした。
今まではレトロな建造物に興味がなかった人も、油津の情緒ある風景を見たら気が変わるかも?ぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。
▼お出かけ前には公式サイトで最新情報をご確認ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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鉄道を使った一人旅をこよなく愛するアラフォー女性。その土地、その土地の「日常風景」や「普通」に触れるのが好き。旅先で注目するのは駅舎、マンホール蓋、調味料、チェーン店(スーパー等)、レトロ建築、神社・寺、野球ゆかりの地など。
メディア掲載
・旅行サイト「トラベルjp」記事寄稿
・JR東海の観光キャンペーン「#ずらし旅 」アドバイザー就任
・その他、書籍に画像提供など
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