投稿日:2022年10月27日 | 更新日:2023年12月15日
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今回は宮城県にあるJR女川駅が主役。あわせて駅舎併設の「女川温泉ゆぽっぽ」や、女川駅周辺にある「東日本大震災遺構 旧女川交番」も画像たっぷりで紹介します。
女川駅がある女川町といえば、東日本大震災で最も被害が大きかった地域のひとつ。かつての駅舎は津波によって流されてしまいました。
震災から4年後の2015年3月。石巻線全線復旧にあわせて、新しい駅舎の女川駅も開業。そんな女川駅と駅周辺の現在を追いに出発です!
※2022年10月現在の情報をもとに書いております(写真は2018年9月撮影、一部2015年9月撮影)。
【suicaは使える?】JR女川駅の基本情報
女川駅はJR石巻線の終着駅。震災からの復旧にともない、以前より200m内陸に移転しました。石巻駅・仙台駅までのアクセスも容易で、日帰りで行けます。
女川駅から仙台駅:約2時間10分、大人1,170円
※仙台駅は石巻線と東北本線を乗り継いでアクセス。
女川駅はsuica使える?
残念ながら、女川駅ではsuicaを使用できません。でも有人の清算窓口はありました。
女川駅にコインロッカーはある?
女川駅構内にコインロッカーはありません。でも、駅周辺で荷物を預ける方法が2つあります。
1)ハマテラスのコインロッカーを利用
駅前商業施設「シーパルピア女川」のハマテラス入口にコインロッカーがあります。女川駅から徒歩約4分の場所です(→参考)。
2)女川フューチャーセンターCamassに預ける
駅前にある「女川フューチャーセンターCamass」では、コインロッカーに入らない大型荷物を預かってくれます。1日500円です(→参考)。
▼その他、女川駅の基本情報はこちら。
電車はおおむね1時間に1本来ますが、来ない時間帯もあります。乗り遅れないようにご注意ください。
世界的な建築家が設計した女川駅の駅舎
女川駅の新しい駅舎を設計したのは、世界的な建築家として知られる坂茂氏。富士山世界遺産センターなどを手掛けたことでも有名な方です。
女川駅を初めて見たとき一番惹きつけられたのは、白い屋根!ウミネコが羽根を広げて羽ばたく姿をイメージしたそうです。素材は東京ドームの屋根と同じものとのこと。
木のぬくもりを感じる外壁には、宮城県産の杉板を使用しています。
駅舎は3階建て。改札横にある階段を上ると、3階の展望デッキまで行けます。
展望デッキからは、女川港の眺めを一望できます。港の手前にあるのがシーパルピア女川です。
屋根を支える骨組みも木のぬくもりを感じました。
夕焼け空をバックにしたの女川駅の駅舎。
そして夜の女川駅。屋根の素材に透過性があるため、建物の内側からの光を受けて、昼とは全く違った姿を見せてくれます。木の骨組みがよく分かって、これもまた美しいですね。
女川駅は駅舎自体が美しい建造物として、ひとつの観光スポットになっていると感じました。
女川駅と併設!女川温泉ゆぽっぽ
女川駅は1~2階が「女川温泉ゆぽっぽ」という施設になっています。中に入るときは靴を脱いで、ロッカーに預けましょう。
ゆぽっぽの1階は売店が中心
ゆぽっぽの1階は売店になってて、お土産がいっぱい並んでいます。
自分用にも買いたい、水産加工品の缶詰がいっぱい!
ばらまき土産にピッタリなお菓子もありました。
雑貨やドリップコーヒーといった、こだわりのお土産も充実。電車が来るまでの待ち時間も暇せずに済みそうです。
売店の奥には、ちょっとした休憩にん¥使えるギャラリースペースも。曲線が印象的な天井とベンチのデザインが素敵です!
ギャラリーの横にある、手書きの壁新聞にもご注目。こちら、東日本大震災から3日後に書かれたものです。被災状況や新しい情報をに伝える内容となっており、当時の様子が伝わってきます。
全長1メートルと大きいので、全体は現地でご覧ください。
2階は休憩所と温泉
ゆぽっぽの2階には、温泉のほかに広々とした休憩所があります。売店で買ったものを食べるのにピッタリですね。
階段の踊り場にはマッサージチェアもありました。
同じく踊り場にあった寝ころびチェア。女川港方面を向いていて、いい眺めを楽しみつつゴロゴロできそうです。
2階の温泉施設については、私が昔書いたトラベルjpの取材記事をご覧ください(→こちら)。
手軽に温泉を楽しむなら足湯がおすすめ
温泉にゆっくり浸かる時間はないけど、温泉気分は味わいたい……!
そんな方は、駅前にある足湯がおすすめですよ。もちろん無料で利用できます。
女川温泉の湯は、いわゆる「美人の湯」と呼ばれて、肌がすべすべになりますよ。
東日本大震災遺構「旧女川交番」ときぼうの鐘
女川駅からシーパルピアを経由して5~6分歩くと、「東日本大震災遺構 旧女川交番」があります。鉄筋コンクリート造りの建物が津波で倒れた、初めての事例なのだそうです。
屋根にあたる建物上部が、漂流物によって破損している様子が分かります。
建物は2階建てで、1階は交番、2階は休憩室だったそうです。
建物を支える杭が、津波で引き抜かれてしまった様子もよくわかりました。
旧女川交番は見守り保存することに
私が訪問した2018年時点では、旧女川交番が保存されるかどうか検討中でした。でも現在は、経年劣化を許容する見守り保存として残されています。
また、写真では周囲が整備されておらず、むき出しの状態ですが、現在は復興事業によって地盤の高さまでのスロープが設置されています。
私が見たときはフェンスで囲まれて近くに行けなかったので、今の方が間近で見られることでしょう(写真はフェンスのすきまから撮りました)。
途中にある、きぼうの鐘にも注目
女川駅から旧女川交番へ向かう途中にある「きぼうの鐘」。震災前は駅前で電車の到着を告げていた、カリヨンの鐘を再び設置したものです。こちらも復興のシンボルになっています。
後ろにある建物は、女川町観光協会です。
※余談※
旧女川交番について教えてくれたのは、ここ女川町観光協会の方でした。「もしかしたらなくなっちゃうかもしれないから、ぜひ見て欲しい」とおっしゃっていただき、足を運ぶことに。
見守り保存で多くの人の目に触れることになって、良かったのではないかと思います。
女川駅周辺で見つけたマンホール蓋3枚
最後はお決まりのご当地マンホール蓋。マンホールカードにもなっているデザインです。町の鳥・ウミネコ、町の花・サクラ、町の木・スギが描かれています。
水色は海を表現。町のキャッチコピーが書かれているのが個性的だと感じました。
ノンカラー版の同じデザインです。こちらの方が多く設置されています。
女川町の公式キャラクター・シーパルちゃんが描かれた仕切弁の蓋です。サイズは小さいです。こちらも町の花のサクラが描かれてます。
シーパルちゃんが抱えてるのは、町の魚・カツオです。
シーパルちゃんのおかげで女川がカツオで有名だって初めて知りました。さんまのイメージが強いけど、かつてはカツオの水揚げが日本で2番目に多かったそうですよ。
▼終わりに。
私は鉄道旅ライターをしている立場上、「どこの駅が印象的でしたか?」「どの駅舎が好きですか?」とよく聞かれますが、大抵「女川駅」と答えています。それくらい私には特別な駅です。
その理由が少しでも伝わればいいなと思いつつ、今回は終了です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
▼お出かけの際は公式サイトから最新情報をご確認ください。
鉄道を使った一人旅をこよなく愛するアラフォー女性。その土地、その土地の「日常風景」や「普通」に触れるのが好き。旅先で注目するのは駅舎、マンホール蓋、調味料、チェーン店(スーパー等)、レトロ建築、神社・寺、野球ゆかりの地など。
メディア掲載
・旅行サイト「トラベルjp」記事寄稿
・JR東海の観光キャンペーン「#ずらし旅 」アドバイザー就任
・その他、書籍に画像提供など
Twitter:kanoekana
Instagram:kanoe_kana
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