投稿日:2021年11月3日 | 更新日:2023年9月28日
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今回は雑談で、埼玉県東松山市にある箭弓稲荷神社(読み方:やきゅういなりじんじゃ)を参拝したときの話を紹介します。名前のとおり野球にゆかりある神社として知られてて、ずっと訪ねたいと思っていた場所です。
また実際に参拝すると、彫刻や縁結びパワースポットなど、野球以外にも見どころが沢山あることを知りました。
というわけで、気合を入れて写真たっぷりで箭弓稲荷神社の魅力をお伝えします。では出発です!
※2021年11月現在の情報をもとに書いております(撮影日は2021年6月)
箭弓稲荷神社の由来とご利益
箭弓稲荷神社の一の鳥居。箭弓稲荷神社の創建は1300年以上昔の712年だと伝えられています。ちなみに古事記が完成した年です。
創立当時は矢久稲荷など、ほかの名前で呼ばれていたそうです。
二の鳥居は石造り。この神社が「箭弓稲荷神社」と呼ばれる由来が誕生したのは、創立から316年後の1028年のことです。
箭弓稲荷神社の由来
そのころ、下総国(今の千葉)の城主が反乱を起こして武蔵国へ押し寄せてきたので「退治しなきゃ!」ということになりました。
そこで武蔵国側は本陣を張って、太刀一振と馬一匹をこの神社に奉納。その翌朝、白羽の矢のような形をした白雲があらわれ、敵陣へ向かって飛んで行ったそうです。
白雲を見た武蔵国側は「神のお告げ」と信じて敵陣へ乗り込み、無事勝利しました。
そしてお礼に立派な社殿を再建して「箭弓稲荷大名神」と称えたのが、現在「箭弓稲荷神社」という名になった由来だと伝わっています。
いよいよ三の鳥居に到着。ここまでくると神社の中に入ってきたって実感がわきます。
装飾が立派な扁額。
赤い鳥居の横には、狛犬じゃなくてお稲荷様がいます。
箭弓稲荷神社のご利益
公式サイトによると、箭弓稲荷神社のご利益は五穀豊穣、商売繁昌、家内安全に厄除、火難除、開運、学業成就などだそうです。
この後詳しく書きますが、ほかにも縁結びパワースポットとして有名な場所があるほか、名前に「やきゅう」が入っていることから野球をしている人や野球ファンにとってのパワースポットでもあります。
箭弓稲荷神社のプロフィールをひと通りなぞったところで、境内の地図を確認。一の鳥居とニの鳥居の間には記念館と駐車場があります。
三の鳥居の手前には手水舎、奥には拝殿、、本殿、本宮があります。
拝殿の向かって左側には、縁結びの木とぼたん園。右側には、巨大な御朱印がある参集殿(社務所)や芸道向上の神様がいる穴宮(宇迦之御魂社)がある感じです。
では、本格的に参拝していきますか!
天井が美しい!箭弓稲荷神社 手水舎付手水鉢
まずは手水舎で手や口を清めましょう。
一見普通の手水舎ですが、箭弓稲荷神社の手水舎は「箭弓稲荷神社手水舎付手水鉢」という名でちょっと特別です。
何がすごいって、天井です。20枚の板絵によって装飾されており、地域の文化を伝える貴重な史料となっているのだそう。
詳しい絵の内容は分からなくても、圧倒的な美しさにうっとりさせられます。
よく見ると、お稲荷様らしき狐さんもいますね。ちなみに箭弓稲荷神社手水舎付手水鉢は、東松山市指定文化財―建造物に指定されています。
箭弓稲荷神社を参拝。ギネス記録の御朱印スタンプも
そしていよいよ拝殿へ。
神社の名前が入った、立派なお賽銭箱。
箭弓稲荷神社拝殿の主な見どころは2つ。まずは、お賽銭箱の上に(軒下唐破風)ある霊鳥・鳳凰の彫刻です。
鳳凰の少し下にある彫刻にもご注目。上段には稲荷明神が童子に変身して名刀・小狐丸をつくった様子を伝える「三条小鍛冶:さんじょうこかじ」。
下段は目をくりぬかれた龍「目貫竜:めぬきりゅう」の彫刻です。どれも細やかな彫刻で間近で見ると迫力あります。
拝殿の右隣にある参集殿にはギネス世界記録を達成した、巨大な御朱印のスタンプが展示されていました。
箭弓稲荷神社の鎮座1300年を迎えた記念につくられたもので、高さ1.42m、重さは420kgにもなるそうです(参考:ギネス世界)
ギネス記録の御朱印の横には、穴宮(宇迦之御魂社:うかのみたましゃ)。鳥居の始まりは道路に面しているので、境内から行くとこちらの鳥居はくぐらず直接祠に行く形になります。
宇迦之御魂社は、芸道や技術を向上させたい人にピッタリのパワースポットのようです。
凛々しい表情のお稲荷様がいました。江戸時代の歌舞伎役者、7代目・市川團十郎が奉納した祠で「團十郎稲荷」と呼ばれているそうです。
野球ファンの聖地!箭弓稲荷神社の絵馬とおみくじ
箭弓稲荷神社の拝殿前に戻り、今度は左側を散策。まずは私がここにきた一番の目的である「野球ファンの聖地」っぷりを堪能しましょう。
境内左手にはいろんな絵馬が奉納されていますが、やっぱり目を引くのは野球にまつわるベースやバットに見立てた絵馬です。
まずは野球のホームベースの形をした絵馬から。大きいサイズの絵馬もあるようですね。
箭弓稲荷神社といえば、埼玉西武ライオンズが参拝するっていうニュース記事を読んだことがあって、私の大好きな辻監督が参拝された様子を見ました。そのときに書いていたのもベース型の絵馬でした。
ほかにも箭弓稲荷神社は野球選手や野球関係者が参拝するって話も聞いたことがありますが、具体的な名前は分かりませんでした。でも、とりあえず辻監督&ライオンズゆかりの地に行けたってだけで満足です。
個人的にはホームベース以上にインパクトあるのが、バットの絵馬です。
というわけで私もバット絵馬を奉納することに。書いた願い事は「ジェット風船を飛ばせる日が帰ってくること」。
某感染症のせいで難しいって言われてますが、野球ファンの聖地ですからね、これくらい大きいことを願いたいってもんです。もうひとつ、野球ファンとして楽しみにしていたのが「一球入魂みくじ」。見た目通り、野球ボール型の陶器の中におみくじがはいってます。
ほかにもバットやグローブのお守りもありました。野球がお好きな方は記念にいただくといいかもしれません。
縁結びパワースポットの一面もある箭弓稲荷神社
ベース型絵馬のさらに左側には、縁結びの木があります。赤い枠で囲われている2本の木です。
縁結びの木。よく見ると両者は種類の違う木で、写真左側は松の木、右側はセンダン(栴檀)という名前の木になっています。
違う種類の木が惹かれあうように寄り添って立っているって、なんかロマンチックですね。まさに縁結びパワースポット!
賽銭を供える箱があるので、良縁を願う人はここでもお参りすると良いでしょう。
縁結びの木の前にいる狐さんは、やっくんときゅうちゃんて言うみたいです。
あと、本殿のそばには「むすひ石」なるスポットもありました。
ここにある石は良縁や子孫繁栄のご利益があるそうですが、いただくかどうかは、事前に神社の方に確認してから考えるのが良さそうです。
県指定重要文化財!箭弓稲荷神社本殿の彫刻がすごい
今回の箭弓稲荷神社参拝で一番驚いたのは、本殿の彫刻です。とにかく種類が多い!ここをぐる~っと見て回るだけでも30分くらいかかりました。
まずは木こりが仙人が囲碁対局を見て楽しんでいる様子を伝える「仙人の烏鷺(うろ)」です。烏鷺ってのは囲碁のことです。
本殿の四隅には龍の彫刻。階段の下の模様「入子菱文様」もきれいですね。
こちらは「二龍」の彫刻。龍には魔除けや人民救済などのご利益があるそうです。
こちらは古代中国の錦織物がモチーフになっている「蜀江錦繋文様:しょっこうにしきつなぎもんよう」。京都の西陣織にも用いられている文様だそうです。
こちらは日本の霊獣「水犀:すいさい」の彫刻。体型は鹿だけど、背中に亀の甲羅を背負ってる不思議な存在。
こんな感じでいろんな彫刻があるのですが、種類が多いのと柵越しでよく見えないのもあってコンプリートできませんでした。中には写真を家で見返して「何これ?」ってなる彫刻も。この写真がまさにそれです。
ほぼすべての彫刻の案内があるはずなのですが、種類が多くて追い切れなかったです。写真以外にもいろんな彫刻があるので、あとは現地で確かめてみてください。ちょっとした美術館です。
有形文化財の箭弓稲荷神社元宮ではお稲荷さんが鍵を咥えてる!?
本殿の彫刻を追っているときに見つけたのが、箭弓稲荷神社元宮です。神社の要ともいえる場所ですからね、ここもしっかりと参拝しましょう。
と、ここで気になったのが右側のお稲荷様が口に何か咥えていること。社務所で巫女さんに尋ねたところ、咥えているのは米倉の鍵なのだそうです。
こんな感じで、箭弓稲荷神社の参拝を終えました。
【埼玉県東松山市箭弓町】箭弓稲荷神社のアクセス情報
箭弓稲荷神社は、東武東上線の東松山駅西口から徒歩約3分。鉄道旅でふらりと立ち寄るのにピッタリですね。
車でアクセスする場合は、関越自動車道東松山ICから川越・川島方面へ約5分。大宮方面から50~60分くらいかかります。
最後は参道にあったマンホールを。描かれているのは、東松山市の花であるボタンです。バックの青色とのコントラストがきれい。中央は市章となります。
ボタン花のの色違いバージョンもありました。
そうそう、箭弓稲荷神社もぼたん園が有名ですよね。でも訪問時は見ごろじゃなかったので立ち寄りませんでした。
また今回の車での訪問となったので、次回は東松山駅から徒歩で訪ねてぼたん園も回りたいと思います。
長い記事になっちゃいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。
箭弓稲荷神社メモ
公式サイト:http://www.yakyu-inari.jp/
※訪問前には公式サイトで最新情報をご確認するのをおすすめします。