白石城と城主らを祀る神社・神明社を訪ね歩く【白石の由来になった神石白石も発見】

投稿日:2022年7月16日 | 更新日:2023年9月28日

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今回は白石駅の散策編です。ベタですが、駅から徒歩約10分でアクセスできる白石城を目指します。白石城主らが祀られている神社にも参拝してきました。

白石城は仙台藩の南の要塞として活躍したお城です。伊達政宗の家臣である片倉家が居城しました。

1995年に復元されたものの、東日本大震災や沖地震に遭い、2022年7月現在は修復工事を実施中だそうです。

私が訪問したのは2014年なのでいろいろと様子は違うかと思いますが、駅から白石城までの町の様子なども込みでぼんやりと参考にしていただければ幸いです。では出発!

※2022年7月現在の情報をもとに書いております(撮影日は2014年8月末)




白石駅を出発!白石の由来になった「神石白石」と出会う

白石駅を出発。

駅前にある大通り(県道108号/白石停車場線)をまっすぐ歩きます。通り沿いには白石名物・うーめんをはじめとした飲食店が並んでいました。

足元を見れば白石城のタイル装飾。テンションが上がりますね。

白石駅から白石城まで行く場合は、県道を道なりに歩いて分岐したところで左折すればいいのですが、何を思ったか私はうっかり右折をしてしまいました。

でも、おかげで面白いものを発見しちゃいました。

白石の地名の由来になった、神石白石

それがこちらの柵の奥にある、神石白石です。白石って地名の由来になっていると古くから伝わっているのだとか。どんな石か見てみましょう!

というわけで、こちらが神石白石です。石ですね、大きめの石ですね。サイズは高さ47cm、直径1.05mです。

専門的にいうと凝灰岩(ぎょうかいがん)というそうで、灰白色で、やや軟らかいのが特徴とのこと。

案内板によると、地表に見えてるのは神石白石のほんの一部で(サイズも見えてる範囲のことかと)、この石は仙台市泉区あたりまで続いてると伝わってるそうです。まじっすか!それは神ってますわ。

地図で位置情報を確認してみる。ひえぇぇぇ!私が案内板を読み間違えてるんじゃないかと心配になります。

日本には大きな石や岩を神様の宿るところとして祀る習わしがあるので、この神石白石もそのひとつと考えられています。

「大きい石」を祀るって意味からしても、やっぱりこの石のサイズは伝説の通りなのかな。迷ってたまたま着いた場所だけど、すごい貴重な出会いができました。




白石城に到着!石垣跡や天守閣を見る

なんやかんやありましたが、白石城がある益岡公園内に到着しました。白石城は標高76メートルの小高い丘みたいな場所にあるので、緩やかな坂を上っていきます。

白石城石垣跡の案内板を発見。白石城は幕末の廃城令で解体された影響で、天守台の石垣も撤去されてしまったそう。写真は現存する本丸石垣です。

復元された石垣と白壁。本丸にもなると、石垣の高さは9mを超えます。ただ、福島県沖地震で崩れてしまったところもあるそうです。

復元された井戸屋形もありました。

天守閣に向かって歩きます。案内板には「天守閣」と書かれてますが、昔は大櫓(おおやぐら)とも呼ばれていたそうです。

背景として、当時は“一国一城令”って江戸幕府が定めた法令があったけど、白石城は仙台城の支城として例外的に認められていたことがあります。

仙台城は天守閣、支城の白石城は天守閣と名乗らず大櫓としようという配慮があったそうです。

そして木造復元された、白石城の天守閣とご対面。有料で中に入ることもできます。私は金欠だったのか、外から眺めるだけでお城を後にしてしまいました。


神名社を参拝。白石城主らを祀る神社

白石城の周辺を適当に歩いてたら、茶色い大きな鳥居を見つけたので参拝することに。

神明社という神社で、天照大御神を主祭神として、仙台藩の藩祖である伊達政宗や白石城主だった片倉小十郎(景綱)も祀られています。

神明社はもともと違う場所に鎮座していたそうです。でも、1899年(明治32)に白石大火という大火事があって社殿や付属する建物が消失……。

翌年にこの場所に神社を移動させたそうです。そんなわけで境内に入ると白石大火記念燈がありました。

青銅っぽい色をした、立派な狛犬。

そして神明社の社殿です。現在の社殿は1935年(昭和10)に建てられました。

天満宮の祠もありました。学問芸能の神様として知られる菅原道真が祀られています。

神明社の天満宮は、江戸時代の中期に寺子屋に通う子どもたちのために祀られたのが始まりと伝わっています。

社殿に祀られている御祭神も含め、まさに地元の方を見守るための神社ってわけですね。

町長の優しさが詰まった郵便貯金

天満宮の隣にある、「郵便貯金碑」の立て札が置かれた不思議な石碑。謎めいてますね。

簡単にいうと、大正時代に白石町長を務めた菅野円蔵さんが、将来の町民が町税を納めずに済むようにと100円の寄付金を郵便貯金に預けたことを伝える石碑です。

菅野さんが貯金した1926年(大正15)当時の1円は、2021年(令和3)の企業物価指数をもとに計算すると、633円に相当します(参考:リサーチ・ナビ)。

さらに菅野さんは「203年間払い戻しなどの処理をしてはならない」としたので、利息マシマシ。寄付金と利息で、203年後の町民の税の負担を軽くしようとしているわけです。泣ける。

1926年の203年後は2129年……。う~んギリギリ(?)貯金を下ろす瞬間を見られないかな?残念です。

感謝の気持ちなのか、石碑の周りにはたくさん人形が飾られていました。

こんな感じで白石城と神明社の散策を終えたのでした。




白石市街地を歩いて気になった景色、イロイロ

最後に、白石駅から白石城に向かって歩いた中でお気に入りの景色をいくつか紹介したいと思います。

神石白石と白石城の間を流れる沢端川に架かる橋(桜橋)にこけしがいました。

こけし、もう一体。白石市はこけしコンクールが開催されるくらい「こけしの町」なんだそうです。

沢端川には鯉が放流されてます。河北新報創刊90周年記念とみやぎ新観光名所100選によるもので、記念プレートが設置されてました。

ところ変わって、駅前の大通り(県道108号)から。レトロな店構えが個人的なツボにはまった山田楽器です。

カラフルなシャッターに「NOW」と書かれた謎の二等辺三角形のオブジェ。そして、店の前に置かれてる謎の物体に近づくと……。

コインで動く遊具でした!「カラーテレビはビクター」って、キャッチコピーが古すぎる。もしや昭和に造られたものなのでしょうか?

乗り物の形も謎めいてます。ロケットなのか、ジェット機なのか。なんとも味がありますね。

こんな感じで白石駅からの散策は終了。江戸時代から昭和まで、いろんな時代にタイムトリップできる白石散策となりました。

白石城が気になるという方は、ぜひご訪問の前に公式サイトより最新情報をご確認ください。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 


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