今回は、南海電鉄の南海線(南海本線)の沿線で大阪観光した様子をお伝えします。南海線は、なんば駅(大阪市)から和歌山市駅を結ぶ路線です。
今回は、堺市と岸和田市を中心に観光を楽しんできました。
レトロ建築や歴史的な名所、ご当地マンホール、マンホールカードが好きな方には特に刺さる観光スポットがそろっています。では出発です!
※2025年3月現在の情報をもとに作成(写真は2023年10月撮影)
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レトロで美しい木造灯台を見に堺駅へ!
なんば駅から南海線で約10分。最初に下車したのは堺駅です。
堺駅から行きたい場所は堺旧港。中世(平安時代後期~戦国時代ごろ)に海外貿易港として発展したそうです。
堺旧港と旧堺燈台
堺旧港に着きました。解放感があっていい眺め。
写真中央で手を挙げているのは、呂宋助左衛門(るそん すけざえもん)。室町末期の貿易商人で、フィリピンから輸入したルソン壺(茶壷)で財を成したそうです。
しかし後に、豊臣秀吉が贅沢に暮らす助左衛門に怒って、カンボジアに移住することになってしまったのだとか(案内板より)。
助左衛門像があるところから遊歩道を10分ほど歩くと、旧堺燈台があります。
旧堺燈台は1877年(明治10)に建てられた、国内最古の木造洋式灯台です。国の史跡に指定されています。
堺旧港~旧堺燈台のエリアは阪神高速と波音以外はほぼ静寂で、そんな中をのんびり歩くのはなかなか楽しかったです。
新旧の駅舎が並ぶ浜寺公園駅
堺駅から南海線で約7分。次に下車したのは浜寺公園駅です。ここは駅舎好きやレトロ建築好きには特におすすめ!新駅舎と旧駅舎が並ぶ姿が見られます。
旧駅舎が保存されている鉄道駅は数あれど、1枚の写真に収められるほど新駅舎と隣り合っているのは珍しいのではないでしょうか?
浜寺公園駅旧駅舎は、1907年(明治40)に建てられた、私鉄では最古級の駅舎です。
設計は、東京駅(丸の内駅舎)を手掛けたことで知られる辰野金吾氏。国の登録有形文化財に登録されています。
白い壁と赤い屋根の組み合わせや、ドーマー窓(屋根の小窓)がドールハウスっぽくてかわいらしい……。
建築様式は、1450~1650年に北方ヨーロッパで流行ったハーフティンバー様式。柱や梁(骨組み)を露出させているのが特徴です。
新駅舎は外観がシンプルですが、ホームの待合室は旧駅舎に負けず劣らずのレトロな造りでした。
岸和田駅前でマンホールカードをゲット!
浜寺公園駅から南海本線で約25分。次に下車したのは岸和田駅です。“だんじり”で聞いたことがある地名なので、なんとなく降りてみました。
動機はぼんやりしてますが、岸和田には個人的に刺さるものがたくさんありました。まずは、中央出口前にある岸和田駅前観光案内所でマンホールカードをゲット。
岸和田城、市の花であるバラ、市の木であるクスノキが描かれている蓋です。岸和田駅前通商店街をまっすぐ歩いた先に実物の蓋もありましたよ。
※現在、このカードは配布を一時中止しているそうです。
岸和田はレトロ建築めぐりが面白いことを発見
もうひとつの発見は、歴史的建造物が多いこと。
だんじりで家屋が壊れる映像を何度か見たせいか「建物は新しいものばかりだろう」という謎の先入観があったのですが、完全に勘違いでした。
レトロ建築が点在していて、目的なくブラブラ歩くだけでも楽しい!写真は、1935年(昭和10)に建てられた岸和田中央会館(旧岸和田貯蓄銀行)です。
個人商店や飲食店の中にも、レトロないい味が出ている建物がたくさんありましたよ。
かわいい駅舎と岸和田城がある蛸地蔵駅
岸和田駅のお隣、南海線で約2分の蛸地蔵駅(たこじぞうえき)。岸和田城に行くなら、岸和田駅よりこちらの方が近いということで下車しました。
南海線でわずかに残る南欧風の駅舎で、1925年(大正13)築だそう。
蛸地蔵駅の由来である天性寺
蛸地蔵というインパクトのある名前は、蛸地蔵・天性寺というお寺が由来です。
安土桃山時代に岸和田城が襲撃された際、数千の蛸と法師が城を守ったという言い伝えがあるのだそう。争いがおさまった後に傷だらけの地蔵菩薩が見つかり、天性寺に安置されることになりました(案内板より)。
数千の蛸……。ついつい頭の中に描いてしまいますが、すごい絵ですよね。
肝心の地蔵菩薩さまはお堂の中に鎮座しており、写真はありません。ぜひ現地でご覧になってみてくださいね。
蛸地蔵駅から天性寺までは徒歩約8分。途中で歩いた蛸地蔵商店街に観光マップが掲示されてて、気になるスポットを発見しました。
それがこちらのマンサード長屋です。マンサードは、カクカクとした腰折れ屋根のことです。写真だと分かりにくいのですが、真横から見ると腰折れ屋根になっています。
大正時代に建てられ、改築を重ねつつ、今も地元の方が暮らしてらっしゃいます。
岸和田城とマンホールカード
マンサード長屋から徒歩3分ほどで岸和田城に到着。天守閣が展示室になっており、庭園(八陣の庭)は国指定名勝に指定されています。
これらが主な見どころですが、私のお目当ては……
やはりマンホールカードです。岸和田市立二の丸広場観光交流センターでいただきました。岸和田市制施行100周年記念マンホール蓋のカード。岸和田市のゆるキャラ・ちきりくんが描かています。
岸和田城が千亀利(ちきり)城とも呼ばれることが由来で、ちきりくんというそうです。
※こちらも現在は在庫切れで配布を一時中止しています。
今回途中下車した沿線のマップ
片道約55分(特急なし)のエリア内での沿線観光でしたが、1日がかりで濃厚な大阪観光を楽しめました。
大阪観光といえばUSJや大阪城といった大阪市内のスポットが有名ですが、南海電鉄で堺や岸和田へ出かけてみるのもおすすめです。
私みたいなレトロ好きな人なら特に刺さるはず。ディープな大阪観光のご参考になればうれしいです。
お出かけの際は公式サイトで最新情報をご確認ください。
- 南海電鉄公式サイト
- 堺旧港|堺観光コンベンション協会公式サイト
- 旧堺燈台|堺観光コンベンション協会公式サイト
- 浜寺公園駅旧駅舎|堺観光コンベンション協会公式サイト
- 岸和田中央会館|岸和田市観光振興協会公式サイト
- 岸和田市マンホールカード|岸和田市公式サイト
- 蛸地蔵駅|岸和田市公式サイト
- 天性寺|岸和田市公式サイト
- 岸城町 マンサード長屋|岸和田市公式サイト
- 岸和田城特設サイト|岸和田市公式サイト
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鉄道を使った一人旅をこよなく愛するアラフォー女性。旅先で注目するのは駅舎、マンホール蓋、調味料、チェーン店(スーパー等)、レトロ建築、神社・寺、野球ゆかりの地など。
メディア掲載
・旅行サイト「トラベルjp」記事寄稿
・JR東海の観光キャンペーン「#ずらし旅 」アドバイザー就任 ・その他、書籍に画像提供など
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